カフェイン離脱日記-1

 別にカフェインを断とうと思った訳ではない。
 ただ、最近コーヒーを飲み過ぎているから減らそうと思ったのだ。

 夏がやってきて、水分摂取の機会が増えたが、その度に何も考えずにコーヒーを飲んでいた。
 何しろ、うちの冷蔵庫には常時これがあって、とても美味しいものだから、せめて麦茶と交互に飲もうと思っても、ついこちらを注いでしまう。

 コーヒーは煙草ほどの悪一辺倒ではないし(2・3杯なら体にいいと聞いたこともある)、やめるつもりもないのだけれど、少し前に実践しようとした『コーヒーと麦茶を1杯ずつ交代で』というルールは早々に破られたので、『とりあえず朝の1杯だけ飲む』ということにしてみた。
 ただし、離脱症状の頭痛が来たら追加で1杯飲む予定。

火曜日

 朝食時に1杯飲む。その後はずっと麦茶。
 特に頭痛は来ない。

水曜日

 朝起きたが、特に頭痛などの不調はない。朝食に1杯飲む。

 ところで、私は毎日家トレをしているのだけど、元来が夜型なので、午前中のトレーニングだと体がだるかったりすることが多い。動いているうちに元気になる。一方で夕方や夜のトレーニングだと体がよく動く。

 この日はお昼頃にトレーニングを予約していたのだけど、ちょっと体が硬い感じがしたので、トレーニングで体を温めてからストレッチすることにした。

 その後外出。長距離を歩いたため、歩数は合計17000歩ほどになった。
 ただ、セミリタイアする前なら週に3・4日はこの程度は歩いていたし、特別にしんどいことをした認識はなかった。

 ところが、帰宅したら足腰がものすごく疲れている。仕方なく少し休憩する。
 やっぱりこの2年間で衰えたのかな、とも思った。

 ただ、この疲労感には覚えがある。もしかしてまだたんぱく質が足りてないんじゃないだろうか、と思った。(下記参照)

 夜、疲労を抱えた体をお風呂で温め、就寝。
 疲れたからぐっすり眠れるかと思いきや、夜中に目が覚めてしまった。

 目が覚めると脚が痛い。下半身がぎしぎしに強張っている。

 えー、もう何か月も毎日家トレしてるのになあ。やっぱり同じ場所で動くだけの家トレより歩く方が負荷が高いんだろうか。もっと定期的に長距離を歩かないと駄目だろうか。でもそれができないから家トレしてるのに。とりあえず明日は朝食にプロテインを飲まねば…しまった、寝る前に飲んでおけば、今この時も筋肉が修復されてるかもしれなかったのに…

 などと考えながら、数時間後に何とか再び入眠。

木曜日

 朝起きると、昨夜の中途覚醒のせいで寝不足気味。

 体の強張りは少しましになっていたが、仕事机に座っていると、やっぱり脚が痛い。座り続けていると浮腫む感覚もあったし、更には腰も疲れてきた。

 あいにく今日はバイトさんに来てもらってがっつり仕事する日だったので、とにかく仕事に集中するようにした。が、やっぱり集中するのが難しい。とりあえず喋って気を紛らわせる。

私「今さ、コーヒーを一日1杯だけにしてるんだけどさ」
友「そうなんだ」
私「けどさ、体は痛いし、仕事だし、ストレス満載だから、今日はもう1杯飲もうかな」

 などと軽口をたたきながら、今日は特別にもう1杯コーヒーを飲むことにし、仕事のお供に少しずつ飲んだ。

 そしてある程度作業も進んだ頃。

 ふと気付けば、足腰の痛みがきれいに消えている。

 その時にはっと気付いた。

私「そっか! もしかしてこれ、カフェインの禁断症状なんじゃない?」
友「あっそうなの?」
私「そう言えば、痛みが出だしたのとカフェイン減らした時期も一致してるわ」

 すぐにカフェインの離脱症状について検索してみると、クリニックのホームページ等には頭痛や吐き気などしか書かれていないものも多かったが、2つほど、実際にカフェイン断ちをやってみた人のブログもあり、両方とも「筋肉の痛み」についての記述があった。実体験の記録だから、説得力がある。

 やっぱりそうなのか!

 この時、たまたまコーヒーをもう1杯飲んだのは幸運だった。
 実際には朝にも1杯飲んでいるから、痛みを和らげたのはそちらかもしれないけれど、でももし2杯目を飲んでなかったら、痛みとカフェインを結び付けて考えていなかったかもしれない。

 とにかく、痛みの消えた体は、それだけで気持ち良くすら感じる。無痛のありがたみを実感しつつ作業を続行した。

 しかし残念ながら、夜になるとまた少しずつ強張りが復活し始めた。
 更に、座り続けているせいで足が浮腫む感じがする。
 また、腰にも結構な疲労感が出てきていた。

私「私、ずっとデスクワークの割には、腰痛とか一度もなったことないんだけどさ」
友「うん、私も」
私「あっそうなん。で、この疲れてるのを世間では腰痛って言うの?」
友「さあ、なったことないから分からない」
私「けど腰痛って動かしたら痛いとかやんね? 私のはただ疲れてるだけだから、違う?」
友「分からんけど」
私「腰痛じゃないと思いたい」
友「そう言えば私、この前ワクチンの副反応で腰が痛くなったけど、あの時もしかして腰痛かって思ったらちょっとショックだったわ」
私「へー。まあ副反応なら違うよね。私も違うということにしとく」
友「うん。痛いとかじゃないなら違うんじゃない」
私「うん、疲れてるだけ」
(とにかく腰痛とは認めたくない二人の会話)

 仕事が終わった後、更にネットで色々読んでみると、カフェインを断つためにはまず自分の普段飲む回数を把握し、そこから少しずつ減らしていくことが大切だ、と書かれていた。
 私の場合、以前は一日に4・5杯は飲んでいたのを一気に1杯に減らしてしまったので、離脱症状が出てしまったのだろう。

 気軽に始めてしまったことを少し後悔する。

 とともに、「別にいつでもまた飲めばいいわ」と考えていたのが、「もう二度と量は増やさないようにしよう」と思うようになった。

 ネットで目にしたが、もし急な病気や怪我で入院してしまった場合など、動けなくてコーヒーも飲めないので離脱症状が出てしまい、病気や怪我そのものに加えて、離脱症状にも同時に襲われる可能性がある。
 痛みを今まさに経験している身からすれば、考えただけでしんどそうだ。とても怖いと思う。

 まさか自分がコーヒーを避けるなんて一週間前まで考えてもみなかったけど、同じ痛さを再び経験するくらいなら、減らしたままでいる方がいいなと思った。
 幸い、世間にはデカフェやカフェインレスのコーヒーもだいぶ増えてきているから、いざという時にはそういうものを飲めばいい。

 それに朝の1杯は別にやめるつもりはない。カフェインの持続時間は12~24時間と書いていたから、同じ時間帯に一日1杯ならぎりぎりOKだろうか。

 もし朝の1杯すらやめたくなったら、今度はちゃんとタイミングを計りながら、少しずつカフェインレスに置き換えていくなどすればいいだろう。

カフェイン離脱日記-2 に続く)

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