週に何時間働くのが良いか悩む

 今日、セミリタイアっぽい生活を始めてから初めて、一日中仕事をした。

 業務内容は嫌いではないので、やっていても特に苦痛ではない。前日までは好きなように一日を過ごしていたので事前には少し不自由な気分になったが、嫌なことをやる訳ではないので、まあこんなものかと思う。

 そして、これからもしまた仕事を増やしていくなら、一週間のうちの仕事時間は何時間程度が良いのだろうかと思う。

 一般的なフルタイムの就業時間である40時間は、もうこの先はあり得ないと思っている。40時間働くと仕事以外の時間が片手間程度にしか取れなくなって欲求不満に陥るのは経験済みである。というより、時間を切り売りする形での労働がそもそも気が進まない。(といっても働くための現実的な選択肢としては雇用されるのが一番簡単で確実ではあるのだが。)

 自分にとって負担にならず、QOLを向上させるような仕事時間は週に何時間くらいだろう。

 働くことを考える時、一般的には「いくら稼ぐ必要があるか」というところから考えることになると思う。いくら稼がなければいけないか→そしてお金を稼ぐために自分はどういう手段を取り得るか→その手段で必要額を稼ぐためにはどれくらい働けばよいか。

 しかしセミリタイアした今、寿命が確定していないこの状況で、自分の手持ちの資産に加えて更にお金を稼ぐ必要があるのかどうか、正直に言ってよく分からない。もしかしてこの先だらだらと働かずに過ごしていって80歳を越えた辺りで金融資産が底を尽き、働かないと食べていけないのに既に労働市場に自分の居場所はないという事態になるのかもしれないが、ならないかもしれない。まだまだ資産が残っている状態で死んでしまうかもしれない。

 セオリーどおり、いったん自分の寿命を適当に仮定したうえで(とりあえず保守的に100歳としている)、年間の生活費はどれくらいか、金融資産の利回りは何%か、といった形でマネープランを作成もしてはいるが、目安程度にしかならないのが現状である。自営業なので、何時間働けばいくら稼げるという形での計算は難しい。収入の予測はあくまで予測であり、実際には来年の年収も分からない。どうしても足りなければバイトでもしようとは思っているけれど、じゃあ足りないってどのくらいだろう。月次収入が減ってもぽこっと臨時案件が入るかもしれないし、本業からの収入が減っても株価は上がっているかもしれないし、支出の方もいざとなれば減らす余地は充分にあるし、そんな中で計画どおりにいかないからといってお金のためだけにバイトをするのも本末転倒な気もする。

 であれば逆に発想を転換して、必要だから働くのではなく、人生を豊かにするためにどのように働くか、という観点からの検討も必要なのだろう。定年後に引き続き無理のない範囲で働きたいと思う方々の中には、人間関係を得、遣り甲斐を得るために仕事をする、という人も多いと思われる。そして自分自身が幸せを感じられる限り、無条件に仕事を排除する必要もない。

 と言っても私は自営業なので、今のところ業務内容はセミリタイア前と変わらない。逆に仕事量、仕事時間についてはある程度の調整が可能なので、今後は主にその観点からバランスを考えていくことになる。仕事である以上は相手があるので全てが考えるとおりにいく訳ではないけれど。

 あるいはむしろ何も考えずに、まず気力を回復させてから、やりたいと思った仕事を適当にやってみるのが良いのかもしれない。自営業を辞めてバイトしてもいいし、自営業のまま別の分野に飛び込んでもいい。

 何にしても、何かに挑戦するだけの気力を回復させなければ何も始まらないな、と思う。

翌日へ続く